新年度 & 3/28-4/5 の輪読

新年度が始まりました.昨年度の生物制御化学研究室は 4 年生 1 名のみ在籍という超少数精鋭研究室でしたが,今年度は修士課程学生 1 名,4 年生 4 名の体制でスタートです.

IMG_5962
茨大通りの桜(4/7


3/28-4/5 の輪読では下記の論文を取り上げました.昨年度は長谷川が一人だけの「輪読」でしたが,4/3 からは 4 年生 4 名も参加して本当の輪読開始です.
2364. Judd, R. et al. (2023). Metabolic engineering of the anthocyanin biosynthetic pathway in Artemisia annua and relation to the expression of the artemisinin biosynthetic pathway. Planta 257: 63.
2365. Yan, X. et al. (2023). The transcriptional landscape of plant infection by the rice blast fungus Magnaporthe oryzae reveals distinct families of temporally co-regulated and structurally conserved effectors. Plant Cell 35: 1360–1385.
2366. Tintelnot, J. et al. (2023). Microbiota-derived 3-IAA influences chemotherapy efficacy in pancreatic cancer. Nature 615: 168–174.
2367. Sugimoto, K. et al. (2023). Identification of a tomato UDP-arabinosyltransferase for airborne volatile reception. Nat. Commun. 14: 677.
2368. Zhao, W. et al. (2023). Tomato defence against Meloidogyne incognita by jasmonic acid-mediated fine-tuning of kaempferol homeostasis. New Phytol. 238: 1651–1670.
2369. Furumura, S. et al. (2023). Identification and functional characterization of fungal chalcone synthase and chalcone isomerase. J. Nat. Prod. 86: 398–405.

新年度

週末スタートとなりましたが,今日から新年度が始まります.生物制御化学研究室の新年度の所属学生は学部学生 1 名のみで,昨年度の 2 名(学部・修士 1 名ずつ)よりもさらに減って,教員 2 名,学生 1 名という超少人数研究室になっています.

卒業式・修了式

本日,令和 4 年度茨城大学卒業式・入学式が挙行されました.茨城県武道館で午前・午後の二部制で開催され,農学部・農学研究科の卒業・修了生は午前の第一部に参加したようです.午後には阿見キャンパスで学位記授与式が行われ,卒業・修了生は宮口農学部長から学位記を授与されました.

生物制御化学研究室では,修士課程修了生 1 名,学部卒業生 1 名です.二人とも進学はしませんので,研究室を離れて 4 月からは新社会人(たまたま今年は二人とも公務員)になります.大学生活や研究室での修論・卒論研究の経験を活かして,社会人としても大いに活躍してくれることを期待しています.

IMG_4693
卒業式当日朝の大学前の県道の桜

日本農芸化学会 2023 年度大会

3 14 17 日にオンラインで開催された日本農芸化学会 2023 年度広島大会で本研究室からは下記の 1 題の演題を発表しました.

3/15
(水)2E03-06 村田 悠夏、鳥井 潤一郎、戸嶋 浩明、長谷川 守文(茨城大農)
ホウレンソウ葉のフラボン型ファイトアレキシン

この研究は昨年修士課程を修了した鳥井君の研究を今年の卒論学生の村田さんが引き継いだ仕事です.オンライン開催でしたので,発表は事前に動画を作成してアップロードしたものをオンデマンドで視聴してもらい,学会当日は
Zoom のブレイクアウトルームで質疑応答を行うという形式でした.私自身は裏で別の発表の進行役というのを担当していたので,村田さんの質疑応答は聞けませんでしたが,30 分間の質疑応答時間では多くの質問をもらえたそうです.なかなか的確に答えるのは難しかったようです.しかし,卒業直前に良い経験となったと思います.

修士論文・卒業論文発表会,今週の輪読

生物制御化学研究室が所属している農学専攻実践農食科学コースの修士論文発表会が 2/14, 15,食生命科学科の卒業論文発表会が 2/16, 17, 20 に開催されています.他のコースや学科では今年度は対面で実施しているところもあるようなのですが,我々のコース・学科は今年度もオンラインでの実施です.

生物制御化学研究室の修士の学生さん
1 名は 2/144 年生 1 名は 2/17 に立派に発表することができました.

今週の輪読では下記の論文を取り上げました.

2146. De La Peña, R. et al. (2023). Complex scaffold remodeling in plant triterpene biosynthesis. Science 379: 361–368.
2147. Steinbrenner, A.D. et al. (2022). Signatures of plant defense response specificity mediated by herbivore-associated molecular patterns in legumes. Plant J. 110: 1255–1270.
2148. Schulman, P. et al. (2021). A microbial fermentation product induces defense-related transcriptional changes and the accumulation of phenolic compounds in Glycine max. Phytopathology 112: 862–871.
2149. Bettgenhaeuser, J. et al. (2021). The barley immune receptor Mla recognizes multiple pathogens and contributes to host range dynamics. Nat. Commun. 12: 6915.

新年度

新年度になりました.今年度の生物制御化学研究室の配属学生は修士 2 年生 1 名,修士 1 年生 1 名,学部 4 年生 1 名の計 3 名というおそらく今までで一番少ない人数となりました.教員は教授 2 名なので,超少人数教育です.是非少数精鋭として頑張って欲しいと思っています.
戸嶋先生はこの 3 月で 4 年間の学部長の任期が終わりましたが,4 月からは
茨城大学地球・地域環境共創機構(GLEC)機構長というまた新たな役職に就くことになりました.長谷川は 4 月からは学部長補佐・広報委員長の役目を担うことになりました.

IMG_3697
大学前の県道(茨大通り)の桜(4/1 朝)

卒業式

今年度の茨城大学卒業式・修了式は 3/23(水)に茨城県武道館と水戸キャンパス講堂で二部に分けて開催されました.昨年と一昨年は武道館に卒業生が集合する卒業式はできませんでしたが,今年度は制限のある中でも何とか開催することができ良かったと思います.農学部・農学研究科の卒業・修了生には午後阿見キャンパスで学部長・研究科長の戸嶋先生から各自に学位記が手渡されました.状況から仕方ないことですが,残念ながら謝恩会は 3 年連続で開催されませんでした.
生物制御化学研究室からは学部生 3 名が卒業(うち 1 名が修士進学予定),修士課程学生 1 名が修了しました.

修士論文・卒業論文発表会 & 今週の輪読

2/15, 16 には生物制御化学研究室が所属している実践農食科学コースの修士論文発表会がオンラインで開催されました.本研究室からは鳥井潤一郎君が「ホウレンソウのフラボノイド型ファイトアレキシンの同定」というタイトルで発表しました.今回発表した学生たちは修士課程の二年間がほぼ丸々新型コロナウイルス感染症発生時期と重なって,いつもとは違う苦労が多い大学院生活になってしまいましたが,皆さん立派に発表することができていました.

続いて 2/17 からは食生命科学科の卒業論文発表会が同様にオンラインで始まりました.こちらは来週月曜日までかかり,生物制御化学研究室の学生たちの発表は来週月曜日の予定です.

今週の輪読では下記の論文を取り上げました.
1987. Yang, C. et al. (2021). Poaceae-specific cell wall-derived oligosaccharides activate plant immunity via OsCERK1 during Magnaporthe oryzae infection in rice. Nat. Commun. 12: 2178.
1988. Michell, C.T., and Nyman, T. Microbiomes of willow-galling sawflies: effects of host plant, gall type, and phylogeny on community structure and function. Genome in press.
1989. Xia, J. et al. (2021). Whitefly hijacks a plant detoxification gene that neutralizes plant toxins. Cell 184: 1693–1705.e17.
1990. Tsuzuki, C. et al. An amino acid ester of menthol elicits defense responses in plants. Plant Mol. Biol. in press.
1991. Chang, X. et al. Virus-induced plant volatiles mediate the olfactory behaviour of its insect vectors. Plant Cell Environ. in press.

修士論文・卒業論文追い込み & 今週の輪読

先週は修士論文の提出締め切りがありましたが,今週の 2/7(月)は卒業論文の提出締め切りでした.2/9, 10 には修士論文発表と卒業論文発表の練習もオンラインで実施しました.本番までにはまだまだ修正が必要ですが,もうひと頑張りです.

今週の輪読では下記の論文を取り上げました.
1983. Cosme, M., Fern√°ndez, I., Declerck, S., van der Heijden, M.G.A., and Pieterse, C.M.J. (2021). A coumarin exudation pathway mitigates arbuscular mycorrhizal incompatibility in Arabidopsis thaliana. Plant Mol. Biol. 106: 319–334.
1984. Jia, K.-P. et al. (2021). Iso-anchorene is an endogenous metabolite that inhibits primary root growth in Arabidopsis. Plant J. 107: 54–66.
1985. Denish, P.R. et al. (2021). Discovery of a natural cyan blue: A unique food-sourced anthocyanin could replace synthetic brilliant blue. Sci. Adv. 7: eabe7871.
1986. Li, C. et al. (2021). Heat shock protein HSP24 is involved in the BABA-induced resistance to fungal pathogen in postharvest grapes underlying an NPR1-dependent manner. Front. Plant Sci. 12: 292.

修士論文提出 & 今週の輪読

2/1(火)は修士論文の提出締め切りでした.来週から卒業論文の提出,修士論文・卒業論文発表会と研究室の学生にとっては 1 年あるいは 2 年間の集大成となる追い込みの時期になっています.

今週の輪読では下記の論文を取り上げました.

1979. Kempthorne, C.J. et al. (2021). Metabolite profiling reveals a role for intercellular dihydrocamalexic acid in the response of mature Arabidopsis thaliana to Pseudomonas syringae. Phytochemistry 187: 112747.
1980. Zandalinas, S.I., and Mittler, R. (2021). Vascular and non-vascular transmission of systemic reactive oxygen signals during wounding and heat stress. Plant Physiol. 186: 1721–1733.
1981. Yuchun, R.A.O. et al. (2021). SPL36 encodes a receptor-like protein kinase that regulates programmed cell death and defense responses in rice. Rice 14: 34.
1982. Yu, P. et al. (2021). Plant flavones enrich rhizosphere Oxalobacteraceae to improve maize performance under nitrogen deprivation. Nat. Plants 7: 481–499.

後学期開始,ワクチン接種,今週の輪読

茨城大学では 9/29 から後学期の授業が開始しました.9/30 で緊急事態宣言は解除になりましたが,10/12 までは原則的に遠隔授業にすることが前もって決まっていましたので,現在のところほとんど全ての授業はオンラインで実施されていて,学生さん達が本格的にキャンパスに戻ってくるのは 10/13 以降になりそうです.

学生対象の新型コロナウイルスワクチンの職域接種は今週で 2 回目が完了しました.モデルナ製ワクチンは 2 回目の副反応がなかなか厳しいので,研究室の学生たちも接種翌日はダウンしていたようです.私(長谷川)は茨城県の大規模接種会場でモデルナ製ワクチンの接種を 7, 8 月に受けましたが,やはり 2 回目接種の翌日は 38.6 ℃ まで体温が上がってかなりきつかったです.まあ寝てれば熱は下がるので,コロナにかかることを思えば,どうということはないのですが.

今週の輪読では下記の論文を取り上げました.

1908. Yang, Z. et al. (2021). Genetic mapping identifies a rice naringenin O-glucosyltransferase that influences insect resistance. Plant J. 106: 1401–1413.
1909. Liu, Y. et al. (2021). Characterization of defensive cadinenes and a novel sesquiterpene synthase responsible for their biosynthesis from the invasive Eupatorium adenophorum. New Phytol. 229: 1740–1754.

修士 2 年生中間発表会

茨城大学大学院農学研究科では修士 2 年生は 5 月に中間発表を行うことが義務付けられています.以前から大体どこの研究室でも年度始めには中間発表や年間計画発表などを行っていましたが,2 年前から研究科として正式に修士 2 年進級後に中間発表を行うことが義務付けられました.

今日は生物制御化学研究室と化学生態学研究室合同で,所属する 3 名の修士 2 年生の中間発表会が開催されました.このご時世ですので,発表は Microsoft Teams を用いたオンラインでの開催となりました.あと一年近くあるというように感じていても,修論研究のために実質的に実験を進められるのは半年ちょっとなので,ここから修論提出までは案外あっという間に過ぎてしまいます.修論だけではなく,できれば原著論文の投稿ができるように残りの時間を頑張っていただきたいと思います.